コストオン契約方式とは、発注者があらかじめ専門工事を担当する業者(法的には下請業者)を指定し、工事金額を決定した後で、専門工事を総括する元請業者と総括的な管理に必要な費用を上乗せ(コストオン)した工事請負契約を締結する契約方式です。
コストオン契約は、抽象的には適正な価格による競争、価格決定に至るプロセスの透明性の確保、コスト縮減および効率的な施工を目的としています。
具体的には、たとえば東日本高速道路株式会社で実施されているコストオン契約は、まず、品質基準を満たす資材を供給できる入札参加者間による競り下げ方式の入札方法(リバースオクション)を活用して、最低価格入札者を資材購入者として選定します。
次に、決定された資材価格と資材購入先を工事設計図書で指定したうえで入札を行い、さらに、施工に当たっては、発注者・資材購入業者・元請業者の三者による資材調達に係わる協定書を締結します。
資材購入業者が下請である専門工事業者だというケースも当然ありますが、この場合、専門工事業者の瑕疵担保責任などは通常より相当重くなるものの、労災などの保険関係では通常のように元請が全体として掛けておき、専門工事業者は応分の負担をするという仕組みになっています。
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