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注文書・請書による契約締結(建設業法)

 建設業法19条1項では、請負契約の締結に際し、一定の必要な約定を記載した契約書を相互に交付することが基本となっています。しかし、実務では、依然注文書・請書による下請契約等が行われています。これ自体が即建設業法違反ということではありませんが、これが有効なものとして取り扱われるには、相当厳しい条件が課されているところです。
 建設業法令遵守ガイドラインで、注文書・請書のみによる場合には、次の全ての条件を満たすことが必要です。

  1. 注文書・請書に同一の内容の契約約款が添付又は印刷されていること。この場合、原則として契約約款には建設業法19条1項4号〜14号に掲げる事項が記載されていることが必要です。
  2. 注文書・請書には割り印がされていること。
  3. 注文書・請書の個別的記載欄には、工事内容、請負代金額、工期等必要な事項が記載されており、かつ、個別的記載欄に記載されている事項以外の事項については契約約款の定めによることが明記されていること。
  4. 注文書には注文者が、請書には請負者がそれぞれ署名又は記名押印すること。

 実務では、特に1.の条件を満たした注文書・請書のみの形式による契約を行うことは、相当無理があるところですから、それよりは実施が容易な基本契約書と注文書・請書併用による手法へと切り替えることが有益と思われます。

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