一般的には、元請・下請関係では、元請業者の方が企業規模が大きく、下請業者は専門業者などであることから、元請業者よりは企業規模が小さいのが大部分です。しかし、元請・一次下請間で、あるいは一次下請・二次下請間などで、企業規模が逆転している例も見受けられます。このような元下関係を特に「上請け」と称しています。しかし、注意すべきは、上請けが直接違法な取引関係であるとはいえないことです。この点では、丸投げと明確に異なるところです。しかし、上請けは、元請業者より施工能力のある業者が下請に入ることから、ともすれば、丸投げではないかとの疑いを持たれやすく、また、丸投げで摘発される事例の多くは、まず上請けであることが端緒となっていることに留意する必要があります。丸投げかどうかは、実質的に判断しなければなりませんが、例えば、一般建設業者の下請に特定建設業者が入っている場合などの把握は容易だからです。
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