国土交通省が9月に開催した「調査・設計等分野における品質確保に関する懇談会」において、検討課題に挙げられた課題の一つに「工事実施段階において確認される設計エラーもあり、さらなる設計成果等の品質確保の取り組みが必要」と、指摘されていました。設計エラーとは、簡単にいえば設計事務所などへ業務委託した成果品に瑕疵があることですが、通常は、受託者内部の検査(照査)さらには発注者による検収もあり、この段階で瑕疵は相当発見されているはずです。また、まれには、入札時に配布した設計図書を閲覧した入札参加者が、質疑応答の中で発見することもありますが、これらをすべてクリアしたにもかかわらず、実際の施工段階で発見される設計のエラーを上記の懇談会では設計エラーとしています。その原因のほとんどはケアレスミスといわれ、その分検査する側もなかなか発見ができにくいエラーでもあると言われています。しかし、ケアレスミスといっても実際に生じてしまうとその損害は結構大きく、その発生抑制策と並んで、公正な負担が大きな問題となっています。
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