電力会社の遠隔指示で太陽光発電の出力を制御するシステムが来年度に実用化されそうである。太陽光発電が大量導入された状況下で、出力をきめ細かく制御して電力の需給バランスを維持する狙い。きめ細かな出力制御により、一部エリアでは従来の制御方法に比べて接続可能量を増やす効果も見込める。
九州電力と太陽光発電設備メーカーがシステムの開発に乗り出しており、中核機器となる出力制御機能付きのパワーコンディショナー(PCS)などを使って来年初頭にも実証実験を行う。実用化に必要な機器間の通信仕様などを固める考え。
太陽光発電の出力制御システムの開発に乗り出したのは、大量導入を背景に出力制御ルールが今年になって改定されたことが理由。出力抑制範囲が500kW未満まで広がり、新規の接続を希望する太陽光発電事業者や家庭は、無補償で年間360時間まで出力を制御するか、無補償・無制限で出力を制御する可能性を受諾することが接続の条件になった。
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