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重層下請実態を調査

 国交省は、平成27年度の重層下請構造実態調査を開始、公共・民間を問わず、全国規模で施工体制の実態を1万件ほど調べ、工種や規模、地域ごとの平均的な下請次数などを把握する。まずは基礎データを整え、今後の行き過ぎた重層構造改善に向けた方策検討に生かす。平成28年3月末までに調査結果をまとめる。

 建設産業の特性上、一定の下請構造は不可避であるものの、過剰な重層化は生産性の低下や労務費へのしわ寄せなど、さまざまな問題を生じさせると指摘されている。

 国交省は5月に開いた第10回 建設産業活性化会議で、建設生産システムにおける生産性向上の柱の1つとして、行き過ぎた重層化の回避を位置付けた。

 日本建設業連合会や一部自治体で次数制限に向けた取組みが始まるなか、国交省としても、不要な下請契約の傾向把握や生産システムのさらなる改善・効率化方策などを検討していく。

 平成28年度予算の概算要求にも、継続的に調査するための経費1,000万円を盛り込んだ。2年目は重層化の要因分析を行う。平成27年度調査を踏まえ、同等の条件下で極端に下請次数が多い工事などを抽出。個々にヒアリングを実施し、各下請契約の内容や懸念される問題の発生状況などを調べる。

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